部下を正しい叱り方、褒め方のルールを理解して育成する方法
部下を育成する際に正しい叱り方、褒め方をこまめに行わないと部下は成長しません。
中々部下が育たない事で悩まれている方も多いのでは、ないでしょうか。
そんな状況を打破する為に今回は育成スキルの一つでもある正しい叱り方と正しい褒め方を理解して育成する方法を紹介させて頂きます。
始めに
初めに前提として理解して頂きたい事があります。
これからご紹介させて頂きますがこの内容を理解習得したうえで使用していかないと効果が弱くなってしまいますのでしっかりと理解していきましょう。
それでは2つのスキルが必要ですのでご紹介をさせて頂きます。
一つ目のスキルとして自分の感情をコントロールしつつ使用スキルになります。
蛇足をさせて頂くとこれは、怒りや喜びを戦略的にコントロールを行い常に冷静で的確な決定、判断を行う為に非常に大切なスキルです。
↓感情をコントロールしたい方はこちら
二つ目のスキルとして相手の行動をよく観察し事実を発見する。
まず事実を発見しなければ、的確に叱ったり、褒めたりする事が出来ません、
推測からそれらを行った場合に実際に起きていない事やお世辞を伝えたところで全く意味もなければ、モチベーションを下げてしまう事になります。
↓事実の集め方を参考にしたい方はこちら
ここから更に説明をさせて頂きます。
叱ると怒るの違い
怒る
自分の思うようにいかなかったりした時に自分の怒り(感情)をぶつける事。
叱る
自分の思うようにいかなくても感情で相手に自分の意見を伝えるのではなく相手の事を考え物事を伝える事。
褒める事の効果
相手が行っている事が、正しい事か、正しくない事を理解させ正しい行動を継続して実施させたり、本人の承認欲求が満たされてモチベーションの向上に繋がります。
多くの人は行動すること自体、エネルギーを使用します。
エネルギーの消費がない事を好む事が多いのですから正しいか、正しくないかを理解していない行動はやめてしまう事が多くあります。
ですから正しい行動は正しい行動だと伝えるようにしましょう。
ここからは正しい指導が出来なかった時に起きる問題について考えてみましょう。
正しい指導が出来なかった時に起きる問題
ここからは正しい指導が出来なかった時に起きる問題点を紹介させて頂きます。
・問題を起こす
働いている中で色々な要素があるとは思いますが問題を起こしてしまったりします。
自身の能力が低いにも関わらず問題な行動を問題と捉えずに継続してしまったりこれが良い事と勘違いして問題行動を継続して気づいた時にはもう大きな問題に発展している事もあるかもしれません。
また自信過剰の考え方になっており、その人材自体の伸びしろがまだまだあるにも関わらず、成長自体遅めてしまったり、止まったりする可能性が考えられます。
・やりがいがうまれない
やりがいがない為モチベーションが低い状態で仕事をする事になります。
そうなってくると仕事の質が低かったり、仕事の放棄が発生してしまい先方にも迷惑をかけてしまい、仕事がなくなってしまうかもしれません。
更に周りにまで影響を与えてしまう可能性まで考えられます。
悪影響のある陰口や陰湿な行動をしてしまい、組織の指揮を下げてしまいやりがいを持って仕事をしている人間にまでもやりがいを奪ってしまうリスクも考えられます。
もちろん成長力も低い状態と考えられます。
・いくら教えても覚えられない
正しい指導をしていかなければいくら量を教えても覚えさせる事は出来ません。
間違った方法でいくら時間を費やしても全くの無駄かと考えられます。
教えている事が、間違って伝えてしまっている事となっていれば取返しのつかない重大な問題に発展してしまっているかもしれません。
・仕事をやめてしまう
成長出来ない環境では優秀な人材ほど早く決断し状況を変えようとします。
せっかく在籍している優秀な人材が辞めてしまっては大きな損失が生まれてしまいます。
しかし対象は優秀な人材だけではなく、普通レベルの人材、低いレベルの人材にまでもちろんの事、退職の危険性があります。
普通レベルの人材、低いレベルの人材は、あなたの人材育成レベルによっては優秀な人材になる可能性になる卵です。
大事なのは継続して正しい育成を行い優秀な人材を多く在籍させる事です。
・自分の仕事が減らない
多くの業務を自分一人で行う事になります。
仕事ですから高い質で早く行わないといけない事が多く発生していると思います。
自分が多くの業務をやりすぎていては業績成長まで見込む事が難しくなります。
基本的に業績は時代の変化とともに何か行動を起こし右肩上がりに進めていかなければなりません。
そこを理解していなければ業績は緩やかに右肩下がりに下がっていき、限度が来た瞬間に急降下していきます。
・時代に取り残されてしまう
現代、時代は大きく早く変化していっています。
何も変わっていないような毎日でも大きく変化していっているのです。
人材育成はその変化とともに的確に行わなければなりません。
よって人材育成に関しても同様のことが言えるでしょう。
もし過去人材育成がうまくいっていた方でも指導を受けている側は、幼少時代からの教育、ツール、思想すべてが違います。
現代の教育、ツール、思想を理解し時代に残されない育成をしていきましょう。
今時、3年同じ仕事で継続するや気合根性、怪しいビジネス思想全て間違っています。
常にどこの時代でも変わらないのが結果が全てです。
正しい指導を実践して部下を育成してみよう
ここまでで正しい指導を行わないとどのような問題が起きるか理解して頂いたかと思います。
ここからは正しいやり方を理解し実践する為の方法をご紹介させて頂きます。
また正しいやり方の理解を深めて頂くためにも間違ったやり方もご紹介させて頂きますので最後までお付き合いくださいませ。
・あなたの責任範囲
まずあなたへお伝えしたい事があります。
指導者である、あなたの責任範囲は2つあります。
1 起きている事実現象を発見する。
2 叱った場合、最終的に叱ったことに対して成功体験をさせ褒める事までがゴールです。
2点理解して頂けましたでしょうか。
ちなみに叱ったことが最後まで出来なかった場合本人の能力が問題ではありません。
指導をしているあなたの育成能力に問題がありますのでそちらを理解したうえで実施するようにして下さい。
・間違った指導の仕方
上司「A君、この資料依頼した通り内容が出来ていないよ。」
A「あっすみません。気づいていませんでした。」
上司「全く何をやっているんだ。こんな事も出来ないようじゃ困るよ」
A「すみません。気を付けます。」
上司「いいかい?これじゃあ先方に提出出来ないから依頼した通り直しておいて。」
A「わかりました。」
上司「あと直したら先方に送っておいてくれ。送ったら完了報告だけ頼むよ。」
A「はい。やっておきます。」
いかがでしたでしょうか。
どこに問題があるか発見しましたか?
簡単に解説させて頂きます。
今回の事例では以下のような事が文面から読み取れます。
①感情が入っているように見える
②行動後の事実確認が出来ていない
③指摘が具体的でなく上司が求めている事とは別の理解をしている可能性がある
④指摘した事を改善させ褒める行動をしていない
このような事が読み取れたのではないでしょうか。
これでは、また基準に満たしていない資料の作成をしてしまい、本人も基準の資料作成が出来ない可能性があり、本人の自身にもつながりません。
それでは正しい指導例を見てみましょう。
・正しい指導のやり方
上司「A君、この資料なんだが題材事にページを分けて欲しいと伝えたがページが分けられてないよ。
A「あっ、すみません。すぐに直します。」
上司「わかった。先方に迷惑をかけてしまうような案件だから依頼した事はしっかり実施するように頼むな。それと提出する際に最終で読み合わせや依頼表の通り出来ているか確認したのかい?」
A「すみません。そこまでの行動はしていません。」
上司「わかった。次はその行動してから私の所まで持ってきてくれ。」
~20分後~
A「お待たせしました!資料完成しましたのでお持ちしました。」
上司「あぁ。お疲れ様。確認するからちょっと待ってくれ。」
A「いかがでしょうか・・・」
上司「私に指摘をされたかどのような行動をしたか、事細かにおしえてくれないか?」
A「はい。まずデスクに戻り資料の依頼表を確認し完成後、読み合わせを行いお持ちしました。」
上司「良く出来たじゃないか!そのように行動すればA君はこの資料作成が出来る訳だ。自分がやる事をすれば成果が出る事は理解したかい?」
A「はい!理解出来ました!」
上司「ならよかったこれからもその調子で頼むよ。ちなみに更に高いレベルする為には、どんな行動したらいいと思う?」
A「えっと・・・出てきませんので次お会いするまでに考えてみます。」
上司「わかった。次、必ず確認するから考えてくるようにな。これからも期待しているぞ。」
A「わかりました。」
いかがでしたでしょうか?
それでは今回の上司の行動に関して具体的に確認していきましょう。
①叱る行動を行っている。
②事実の確認を行っている
③叱ったことに関しての完了確認し褒める行動をしている
④次にレベルを上げる為の課題を与えている。
このような行動を実施する事が出来ると正しい、叱り方、褒め方、プラスアルファになるのではないでしょうか。
あなたも正しいやり方を理解し、組織の力を大きくする行動をしてみてはいかがでしょう。